引き上げ品等、放り込み倉庫
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WA3、ジェトヴァニ……………恥ずかしすぎる。
彼女は胸を張った。
それはもう自信たっぷりのその様子に、ジェットと言えば、顰めっ面を浮かべているしかなかった。
いつも、その無軌道とも言える振る舞いに振り回されっ放しの自分。
その姿を想像しては、その滑稽さにやるせない気持ちになってしまう。
「ねえちょっと、ちゃんと聞いてるの、ジェット!」
はいはい、聞いてますとも。
「聞いてるんだったら、私の瞳をしっかり見るべきだわ!」
悪いな、面倒な女とは瞳を合わせるなって言われたんでね。
「ジェットッ!」
細い肩を怒らせたヴァージニアの声のトーンがさらに一つ跳ね上がった。
「聞いてるよ。何だって?」
面倒臭そうに手を振ってあしらおうとするジェットに、ヴァージニアは口を尖らせて、一際強い声ではっきりと言う。
「わたしの方があなたのこと、大好きなんだから!」
「…………………お……おま、えー………」
ああ、いつだって。
いつだって自分は彼女には敵わない。
きっと自分はこの世界でただ一人、ヴァージニア=マックスウェルに一生逆らえない人間なのだと。
彼女のきらきらと輝く瞳を、顔半分を覆った指の隙間から覗き見て、思った。
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